大阪のサツマイモ

大阪で高速道路の土地収用で幼稚園の土地収用の強制代執行が行われ、園児たちの涙がテレビで大写しになった。
なんと酷い話だろうか。たった二週間も待てなかったのだろうか。大阪は子供が笑う街を目指していたのではなかったのか。

などという印象は寸毫も抱きませんでした。と言うのも、この手の話があれば代表者の名前を検索する癖が付いているから。
元々は朝日新聞などの「読者の声」に投稿される「主婦」「無職」「会社員」の名前を検索すると面白い、ということから習慣になったのだが、今回もずいぶんと香ばしい情報が検索にヒットしました。

園長先生は九条の会の呼びかけ人。なるほど、左翼の方ですか。左翼強制代執行と言えば成田を思い出しますね。
国外で私財を投げ打って食糧支援をしたという姿勢には敬服しますが、もしかしてこの「私財」の確保のために今回の騒動も利用されているのではないか、という疑念も存在するようです。
この土地を相続したタイミングと相続税の関係がネット上では暴露されています。

さて、サツマイモは品種や気候によって幅はあるものの、一般に「春」に種苗し、晩夏から秋にかけて収穫します。
私は東北の出身ですが、幼稚園の芋掘り遠足は9月に行われていたと記憶しています。えーと、二週間後だと10月末ですね。もう「秋」の範疇ギリギリ。

どうやら、この土地にサツマイモを植えたのは収容に応じなければ強制代執行が行われるのが確実と分かってからのようです。つまり、春の時点で「子供の涙」は計画済み。
それ以前に、既にこの土地は大阪の物になっているのでそこに苗付けすること自体が変なわけです。園の代表は「大阪の物」に異議を唱えて裁判所に訴えましたが、却下されています。

ちなみに、この訴状では「園児の食育や心情」はいくつもの訴因の中の一つに過ぎません。トップに持ってきているわけでもありません。主たる理由にもなっていません。…何で園児やその親が代執行の現場に来ていたんでしょうか、とニヤニヤしてしまいます。

大阪では河川敷に不法に作られた家庭菜園をブルで撤去した実績があります。河川敷は河川の管理管轄にもよりますが、通常自治体や国の管轄下にあります。河川敷の家庭菜園の撤去は主として防災の観点から行われましたが、正当性は自治体・国にあります(この当時は橋下徹知事ではなく、前県知事時代)。
大阪は自治体やその職員が腐敗していると報道されることもありますが、この措置については私は100%支持しました。公共地の占有が問題ではなく、家庭菜園と勝手に言っている区画を区切るために使われるロープやネットが増水で流されて橋などに絡まると、それが原因で他の物を絡め取って最悪の場合橋の崩落を引き起こす可能性があるためです。
この時は同時に東京の河川でも撤去が行われましたが、こちらはなんだか無駄な配慮をしていたと記憶しています。
河川敷は野球場などに使われるような、堅く締まった土壌か、あるいは植物が繁茂した状態に保たれます。これはその状態が「河川敷の防災的観点」で正しいからです。一方、畑の土は目的が異なるため、増水に対しても雨水に対しても河川の防災にはマイナスに働きます。

話を戻します。この土地は収用が計画され、決定し、そのための金も振り込まれています。これに異議を唱えるのは自由です。先代の頃から園児向けの畑として利用していたということも、無農薬有機農法の土地として利用していたことも考慮する必要があるでしょう。
ここで作られた作物が園児たちの口に入ることも考慮する必要があります。無農薬有機栽培と認定されるには年単位での非常な努力が必要です。
ただし、その努力は営農農家にとっては重要ですが、今回のような土地利用では意味はほとんどありません。営農農家にとってはJIS規格による調査・監査により付加価値が生じ、保証されますが、それ以外は自治体の支援は受けられますが調査・監査が営農農家のように行われるわけではありません。

ぶっちゃけてしまえば「営農農家以外が有機農法として農作物を作る場合は、支援は受けられるが監査・管理はほとんどない」のです。まあこれは自治体によっても対応は違うようです。とはいえ農地とは全く違った扱いなので極言すれば「有機農法と主張するのは勝手だが実際にそうなのかは全く担保されない」のです。
うーん、要するに自称「有機農法」。私が有機農法で作物を作ってもそれを普通の流通に乗せない限り監査も何もないのと同じ。マンションのベランダでプチトマトを有機栽培しても自治体が調査に来ないのと同じです。
来られたらまあお茶とお茶うけくらいは出しますが。和菓子も用意します。ついでに色々と話を聞き出します。

今回の話を時系列でまとめると、
・土地の収用が決定
・異議を唱えるも裁判所で却下
・土地に園児たち向けの作物を植える←ここ重要
・さらに裁判所に強制代執行の停止を申請
・代執行を大阪が決定
・代執行への対抗策に園児を徴用。ああ、左の人にとっては強制連行ですか。
・これをマスコミが垂れ流し。

といった感じです。これに土地の相続税とか絡んできますが、これは正直どうでも良いです。税金対策は個人にしろ団体にしろ企業にしろ、大事な権利です。

ただし、これに園児を「利用」するとなると話は別です。代執行に園児を立ち会わせる意味、そこに意図された物、マスコミがこれらを取り上げない(一応TV朝日では疑義が提示されたが、直後にごまかされた)状況といったことを鑑みるに、マスコミの腐敗ぶりは腐敗で名をあげた大阪の公務員以上に異常かつ胡乱かつ低質であると言わざるを得ない。

いつも思うのだが、そんなに日本が嫌いなら日本から出て行け。あるいは輪廻の輪から外れろ。日本に生まれてくるな。

マスコミの偏向報道はもはや精神異常の域に達しているが、それを言うと法的に不利(精神異常だと刑が軽くなる)なので敢えて言う、社会病質、ソシオパスなマスコミは徹底的に追求し、必要/不必要に関係なく法の裁きもしくは法による規制を受けるべきである。

これは大手キー局だけではない。TVショッピングで科学的根拠が全くないクズ商品を売っている場合も同様である。

マスコミがマスゴミと呼ばれなくなるためには、スポンサーの不買運当や情報の周知、不偏不党が失われた放送局や新聞の停止処分が必要なのではないだろうか。

どうせ地方では新聞は「チラシを効率よく配り、チラシの折れを防ぐフォルダ」としてしか機能していない(もちろん例外もあるが、大抵の地方紙はチラシ挟み以上の意味を持っていない)のだから、電子ペーパーの普及にでも貢献してもらいたい。

そして、子供の涙を利用するクズは自らが子供を泣かせているのだと自覚して、社会に出てくるなと言いたい。

もちろん、嬉し涙はその限りではない。