昨日と今日のやっちまったなぁ!

一つ目は片山さつき議員と番組で討論していた民主党の長妻議員。昨日の「ピンポン!」の発言。記憶にあるだけなんでうろ覚えだが。
金融危機になってアメリカでは国民の信を問うた。日本では先延ばししている』という趣旨の発言。
検索したら2ちゃんの実況板でも突っ込まれていたが、時系列がおかしい。
アメリカの大統領選は金融危機の前から始まっていて、その途中で金融危機が発生した。したがって「金融危機を受けて国民の信を問うた」などとは酷い事実誤認。
民主党って言うことややろうとすることはある程度首肯できるんだけど、それら全てが「政権交代」だけが目的にしか見えなくて信用できない。民主党の中でも様々な貢献をした長妻議員すらこれでは信用は全く出来ない。
こういう言葉の端に本音が伺える。

まあそれ以前に日本国憲法で謳われている「国民主権」を止めて国民から主権を剥奪し、他国に委譲するなどという憲法案を出した時点で私は自民党がどれだけ腐っても民主党にだけは投票しないと心に決めています。
主権を他国に委譲するというのは憲法九条も憲法前文も全て破棄することを意味している。さらに言えば主権を委譲した国の参政権を主張することすら出来るかどうか。
憲法の全てが破棄されるなら財産権も無し、思想の自由も無し、幸福の追求権も無し。

二つ目は今日の「ピンポン!」。給付金2兆円の別の使い道は何か無いか、という質問にどこぞのエコノミストが出した答え。
5000億円分で「新型インフルエンザのワクチンを国民全員分製造する」。
ピンポン!」では何度か「新型インフルエンザのワクチンは、新型インフルエンザが発生しないと作れない」と報道している。つまりこのエコノミストの回答は実行不可能な回答なのだ。
これがコメンテーターが生放送でつい発言してしまったのであればともかく、取材して巨大なフリップを用意して放送しているのだ。その途中で「この回答って実現不可能じゃないか?」と気がついた人間はいなかったのだろうか。取材した人間にはこの程度の基礎知識もなかったのだろうか? いやしくも報道に携わっている者なら、これは常識だろう。
なにしろ新型インフルエンザはかなり差し迫った危機であり、発生した場合にはマスコミが「報道」によって注意を喚起し、「報道」によって対策を広めることは既定路線だからである。
TBSにまともな科学的知識がない人間しかいないのであれば、インフルエンザ発生時にデマを流してパニックを招くことになる。政府は新型インフルエンザ発生時にはTBSの電波を止めた方が良いだろう。
もう一つの可能性は、というかこっちの方が正しいのだろうと思うが、給付金で自民党を叩きたいがために実現不可能だけど聞こえが良いものを敢えて報道したというもの。
給付金では自治体に実務を丸投げしたために「事務処理が膨大な物になり負担になる」と報道しているのに「2ヶ月間だけ消費税を0にする」という対策を披露したのもこの傍証である。
消費税が一時的に変更になるということは、ありとあらゆる表示関係を修正し、キャッシャーの設定を変更し、売上金の中の消費税=国税地方税を計上しないように計算し、消費税を反映する自動販売機等の設定を変更し、日本のほとんどの会社の見積・請求書の設定を変更しなければならない。
そして2ヶ月後にはそれをまた元に戻さなければならない。
大抵の設定変更は自動化されているのが実情だから、変更作業そのものは初めて消費税が導入された時期にかかった経費に比べれば少ないだろう。しかし、問題はその変更を検証する経費である。
ATMの手数料は105円が100円になるが、夜間や休日・祝日の変更も検証しなければならない。設定を変えて消費税が正確に反映されるかチェックするだけではなく、実施期間最初の夜間や休日・祝日に問題が起きた場合に対処するための人員も投入される。
このようなことが日本全体で一斉に行われるのだ。必要なコストは膨大な物になる。「事務処理が膨大」と批判するのであれば消費税の短期変更など言えないはずだ。
ところが番組では「これで決定でしょう」と何の批判もなく絶賛した。

膨大なコストはサービス出勤やサービス残業でなければ「給与」という形で市場に還元される。その意味では消費税の短期変更も市場の活性化には貢献する余地があるので私としては賛成なのだ。
しかし、同じ理由で「事務処理が膨大な物になり負担になる」ことも事務処理を期間内に終わらせるために残業や一時雇用やアルバイトという形で市場の活性化に貢献する余地がある。
このような正の面を報じずに負の面ばかりを報じることに躍起になっているマスコミは何度も大本営発表の愚を繰り返し、関東大震災のデマを繰り返し、オウムビデオテープ事件を繰り返すだろう。
自浄作用など期待できない。特にTBSは「ワイドショーはやらない」という発言に責任を持ってもらいたい。