方便は何のためにどうしてついでに民主党

普天間基地の移転先を県外にする、という姿勢を撤回した理由である、「勉強すればするほど抑止力の必要性がわかる」といった趣旨の発言が方便だった、と沖縄の地方紙が報道した。
これが事実であるとすれば、鳩山氏にとっては「県外移転をアメリカに要求するに足る理由」も存在せず、「普天間基地移転を県内に留めるに足る理由」も存在しなかったことになる。
つまりそもそもの発端である「普天間基地の移転先を県外にする」という姿勢そのものに論拠も根拠もなく、その姿勢を撤回したことにすら説明可能な理由がなかったことになる。
県外移転の唯一の理由は、沖縄県に集中しすぎている米軍基地という負担(負担だけではないとも思うが)を低減するというものだろう。しかし、それすら鳩山総理大臣(当時)にとっては十分な理由ではなかったのだろう。少なくとも国民に対してもアメリカに対しても十分な理由ではない、と鳩山氏は判断したことになる。
つまり鳩山氏にとって、沖縄県民の負担は大したものではないとしか感じなかった事になる。
方便として先の言葉が出たということは、「勉強すればするほど」という言葉すら真実ではなかった可能性がある。つまり当時の総理大臣は防衛について勉強しなかった可能性がある。
そもそも沖縄に国連軍が駐留していることすら知らなかった鳩山氏ですから、勉強という言葉とは縁遠かったのかもしれない。

さて、話はちょっと変わって、読売新聞のHP。ここでは利用者登録をすると気になった記事をクリップすることができます。
クリップというのは一種のブックマークみたいなもので、自分がクリップした記事を簡単に呼び出したり、他に何人がその記事をクリップしたかも分かる仕組みになっています。
つまりこのHPを利用している人がどの記事に注目したか、がわかるわけです。ブログを書くために利用したり、続報が気になる記事を記録しておくために利用しているのですが、最近ある傾向に気が付きました。
一年ほど前は民主党関係の記事があるとよく他の人もクリップしていたのですが、最近はほとんどクリップされていないようです。最近の人気は事件の他は科学や生活関係で、政治はかなり低い位置にいます。
ちなみに一度クリップした記事は同じ人が複数回クリップできないので、クリップ数=注目度と見ていいと思われます。サーバー側でクリップ状況を把握しているのだと思われ、クッキーをいじっても再クリップはできません。
例えば今日の人気記事は『アルツハイマー原因物質、現象の仕組みを解明』が35クリップ。『リモコンで雪下ろし(略)』が9、『新燃岳で11回目の(略)』が6、『もみ殻で高性能活性炭(略)』が7、『民主役員会、小沢氏「党員資格停止」提案を決定』が4クリップ。
利用者総数が不明なので統計として意味があるか不明ですが、こういった傾向ははっきりとしています。読売新聞のHPを利用し、クリップ機能を使っている人のほとんどはもはや民主党に興味を持っていないのです。

時系列を追ってクリップされた記事の傾向を見れるなら、もっとはっきりしたことが分かるのですが、残念ながらそういった機能はないようです。もしかしたらHPの管理者には把握できるのかもしれませんが。
キーワードに合致する記事のクリップ数の推移グラフが見れるようになると、このHPの利用率ももっと上がるかもしれません。この種のサービスも手がけてもらえれば、様々な傾向が把握できるようになるのでありがたいことです。

それにしてもここまで政治から興味を失わせる民主党、ある意味で見事な手腕です。政情不安な国だったら、今頃テロとか暗殺とか暴動とか起きてるレベルですから。
もしかしたら、民主党政権解散とか民主党分裂とかいった事態が生じても『スケーリーフットの全生態解明』なんて記事の方がクリップ数を多く稼ぐかもしれません。